同会は活動の中心軸をIT化の推進に置き、会員企業のIT武装に注力。この一環として、会員会社が自前のHP(ホームページ)を作成するとともに、同会のHPを作成することを決め、1年間でこれを達成した。 これは4代目の代表幹事に就いた伊藤氏が提唱。当初、大部分の会員がHPを開設していなかったことから、同氏がこれをバックアップするなどして、全員のHP化を成し遂げた。 現在では「eメールも全員ができるので、受注物件は各社がeメールで照会し、助け合っている」(伊藤氏)という。
また、15年度から製品の共同開発を行うことを決定。このため、発注者などに対する秘密保持が不可欠になることから、昨年度、同グループ独自の秘密保持契約書を作成した。 「大部分の会員が協力企業(下請け)だったので、こうした契約には不慣れな側面があった。そこで、それぞれが研究を重ね、契約書のフォームをつくった。合わせて、eメールで見積もりや仕様をやりとりするので、相手側が改ざんなどができないように、この面でも高度化した。大手企業と対等な取引をしていくには、大手企業のレベルに高めていく必要がある」(伊藤氏)と語る。
共同開発は順調に推移しており、半導体の検査関連の装置をはじめ、バイオ関連の検査装置などを開発し、大手企業や大学などに納入。また、電気通信大学と共同でDLC(ダイアモンド・ライク・カーボン)膜製造装置を開発した。 そのほか、ジャクサ(JAXA)から助成金を得て、会員8社で「飛ぶ昆虫」を共同開発した。 伊藤代表幹事は「共同開発によって、下請けから脱皮し、自社製品メーカーになった」という。
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